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イタリアいなかまち暮らし

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治療方針

治療方針

それでインターネットで日本語で歯根端のう胞のことを調べると、いろんなことが分かってきた。

◎歯根端のう胞は根管治療で治る。
根管治療とは歯の根っこを歯のほうから細い器具を使ってする治療。
歯根端手術は口腔外科の領域で、歯茎を切って、悪い歯の根っこを切って、のう胞も取り出す手術で治すのに対して、根管治療は、普通の歯医者さんの治療みたいに、歯の表面から悪くなった歯の根っこの奥のほうに器具を入れてきれいに掃除して原因を取り除くと、自然にのう胞も消えてなくなる、ということ。

◎根管治療をするなら根管治療専門医へ。
つまり歯医者さんでも得意分野があって、すぐに抜いたり、手術に踏み切ったりする豪快な人もいれば、口の中から歯の奥のほうを丁寧に(ちまちまと)掃除してきれいにするのが得意な人もいるから、中から治したいならそれが得意な歯科医を選ぼうということ。

◎歯根端切除手術をするなら、ぜひマイクロスコープを使ってする医者を選ぼう。
マイクロスコープは細かいところを拡大しながら手術や治療をするための顕微鏡。これは新しいやり方であり、日本ではほとんどの歯科、口腔外科はマイクロスコープを持っていない。

◎ラバーダムを使う医者を選ぼう。
根管治療をする際は、歯の奥の無菌でならなければならない箇所が外気にさらされる。ここに唾が付着してばい菌が入るのを防ぐために、最近北米では治療中に「ラバーダム」というものをつける。日本ではあまり普及していないが、根管治療専門医、根管治療に気をつけている医者ならもう導入している。

(注・歯科治療にはいろいろな方針があるので、どれがいい医者でどれが悪いということではない。あくまで本人が綿密で保存的な治療を望む場合のアドバイス。さもなければ悪い歯は抜いてしまうのが最も早く、経済的で、再発の恐れのない確実な治療といえよう)

そこで、即・抜歯を勧めた今のファミリー歯医者が根管治療が得意とはとても思えないから、とりあえず歯医者を変えた。ラバーダムを使う、と友人に聞いて行ってみたところだ。彼も最初は「歯根端のう胞は根管治療で治せます」と豪語したので、「調べたサイトと同じことを言ってくれた。救世主だ」と喜んでいたのだが、CTスキャンを見て覆された。「これは手術ってことになりますね」。

彼によるとのう胞の原因となっているのは以下の4つの歯で、施すべき処置は以下のとおり

右上3番 抜髄(神経を抜くこと)
右上4番 以前(この年はじめ)の根管治療で強力な金属の詰め物をされているので再根管治療不可。よって歯根端切除
右上5番 右4番と同じ
左上3番 根っこがのう胞の中にあるので根っこを一部切らなければのう胞が取れない、よってどっちみち歯根端切除

で、これ、日本のサイトでレントゲン写真つきで相談してみたところ、これを見た歯医者さんは「(部分写真じゃないのでなんともいえないが)、左上1か、抜歯された2が原因かも知れない」とおっしゃる。えっ??左上1って、8年前に歯根端手術したとこ?治されてなくて再発したってこと??左上2番の抜歯ってもうほぼ20年前なんですけど・・・!

そして「自分ならマイクロを使用している根管治療専門医を探す」と言われて・・・探しましたよ。当たり前だけど、いません!!こんな田舎に! イタリアの根管治療学会に電話してみたけど、マイクロスコープはありません。マイクロはないけど、紹介された医者(モリーゼだけど遠い)に電話して、丁寧に相談に乗ってもらえたけど、やっぱりその状況では歯根端切除かと言われた・・・。

そしてクリスマス休暇も近づいてきてたし、年末年始のインド旅行から帰ってくるともうVillabetania病院の手術予約日なので、より早く治してしまうならやはり手術を選ぼうということにし、根管治療は断念した。とりあえずどの医者にも状態が悪いと指摘された右上3番だけは抜髄してもらった。Villabetaniaでは「抜髄は手術の2,3日前に」と言われていたが根拠がよくわからず、無視した。


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